第一回 アードベッグ
さて、今回から改めて酒飲み初心者の知っている知識を書いていくわけだが、栄えある第一回は、初めて僕が買ったお酒、アードベッグについて語っていこうと思う。
このお酒は、僕が初めて買い、後悔し、そして最終的に一番好きになったお酒だ。
わかりにくいと思うがこのブログの背景は、アードベッグをグラスに入れた写真を掲載している。それくらい思い出深い酒だ。
というわけで、僕が知っているアードベッグの味や香り、そして個人的な思い出なんかを語っていこうと思う。
■僕とアードベッグ
僕とアードベッグの出会いは、今より少し前に遡る。
当時の僕は22歳。お酒なんて買ったことなく、カッコつけたかった年頃だ。当時は小説も書いてたし、ちょっと遅目の中二病をこじらせていたとおもってほしい。
そんな時、ちょっと背伸びして高いお酒を買ってみたくなり、チャットで知り合った酒飲みが趣味の人に、
「クリスマスに初めてお酒を買いたいんだけど、何がいいかしら」
という質問を送ったら、
「人を選ぶけど、アードベッグなんてどうかな?」
という答えが帰ってきた。
「人を選ぶ」というキーワードに惹かれ、早速近所の酒屋を駆けずり回り、安く売られているアードベッグを購入。
3800円と、まずまずのお値段。
早速グラスに氷とアードベッグをなみなみと注ぎ、香りをかぐ。
…正露丸だこれ。
当時、本当にそんなことを思った。
アードベッグの紹介文を見ると、スモーキーだのピートがどうのこうのだの、興味を引くワードが沢山あるが、酒飲み初心者にとってはただの正露丸という印象しかなかった。
人を選ぶってこれか。と思いながら、グラスに口をつける。たしかに強烈だが、嫌いな匂いじゃないし、そこまでひどくはないな。と思い、グラスを傾けた。
当時は酒の飲み方なんて微塵も知らないので、とにかくビールの容量でぐいと飲んでしまった。
むせた。強烈な匂いとアルコールが喉に染み付き、胃が熱くなった。
正直な感想をいうと、この時点でかなり後悔していた。大人しくドンキホーテで売ってたワイルドターキー(コーラとセットで1000円以下だったはず)にしておけばよかったと。
と、まあ、これが僕とアードベッグの出会いだ。
↑アードベッグの瓶と中身。ウイスキーには珍しい淡い色合い。当時はロックで飲んでました。
■正露丸の香りと、まっとうな美味さ。
ここからは、アードベッグの味や香りを紹介していこう。
香りはまあ、冒頭で説明した通り、正露丸の香りだ。ほかのサイトでもやはりみな等しく正露丸だと言っているし、僕もそう思う。
しかし、味の方は今あらためて飲むと、非常にうまい。
小説を書いてたくせに上手く表現できないが、この正露丸の香りが、何か別のものに変化していく感じだ。
飲み方を知り、準備をし、チビチビとストレートで飲む。そうすると、アードベッグの本当の味がわかってくる。
強烈で、ジーンとくる味なのだが、濃い飲み物を飲んでいるのではなく、「ウイスキーを飲んでいるんだな」という気にさせてくれるのだ。
いろんなサイトに書かれている抽象的な表現はしない。なぜなら僕はまだそんな様々な味や香りなんか味わったこと無いからだ。
もう少し飲み慣れればわかってくるのかもね。
■ストレート、もしくはロックで飲むのが美味い
味に慣れればストレートで飲めば、その強烈な味わいが楽しめるが、初めて飲む場合はロックでゆっくりチビチビと飲むほうが良いかもしれない。
そのほうが、アードベッグとはどんな味なのかわかることもできるし、その味が強すぎるなら、氷で溶けて水割りになっていくので、薄まった状態で飲むことができるからだ。
反対に、合わない飲み方といえば、コーラで割って飲むことだ。
コーラの甘さとアードベッグの薬臭さは、あまりよい相性とはいえない。飲んで悶絶した。
諦めきれずに、今度はCCレモンを混ぜて飲んでみたが、こっちもひどい。強烈な味にCCレモンが完敗して妙なアマ苦さのある糞不味い飲み物へと変貌を遂げた。
飲み干したが、もうあんな飲み方はしたくないな。
■おつまみ
アードベッグは、独特の香りがあるとはいえ、ウイスキーには変わりがない。よって、ウイスキーにあうつまみなら間違いなくあう。
僕個人のおすすめはビターチョコだ。強烈な味をチョコが優しく包み、口の中をリセットしてくれる。
しょっぱいものが好きなら、ビーフジャーキーや焼き鳥といった、コンビニでも買えるおつまみがおすすめ。こっちも美味い。
と、少し長くなったが、これでアードベッグの紹介を終える。
多少人を選ぶお酒、アードベッグ。僕はアードベッグが選んでくれたみたいで、非常に美味しくいただけた。あなたはどうだろうか。是非試してほしい。
お酒に興味を持っている人が、買おうというきっかけになったら幸いだ。